「ものづくり」の夢と情熱を通じて
紡がれる平和への想い

この映画は、「飛燕」にまつわる3人の実在の人物をモデルに描いた
フィクション作品です。
飛燕の設計者である土井武夫の技術者としての情熱、
飛燕のエースパイロットだった垂井光義の故郷への想い、
そして現代、垂井が操縦していた機体を日本に里帰りさせた武浩。
飛燕の時代を超えて交差するそれぞれの想いが、
ひとつの物語として紡がれていきます。

戦争の記憶が風化しつつある今、
日本作は、「ものづくりの情熱」を通じて平和の尊さの
問いかけとなることを目指しています。

この映画は、「飛燕」にまつわる
3人の実在の人物をモデルに描いた
フィクション作品です。
飛燕の設計者である土井武夫の
技術者としての情熱、
飛燕のエースパイロットだった
垂井光義の故郷への想い、
そして現代、垂井が操縦していた
機体を日本に里帰りさせた武浩。
時代を超えて交差するそれぞれの想いが、
ひとつの物語として紡がれていきます。

戦争の記憶が風化しつつある今、
本作は、「ものづくりの情熱」を
通じて平和の尊さの
問いかけとなることを目指しています。

story

過去と未来を繋ぐ、
実話に基づいた
ヒューマンドラマ。

1988年、アメリカ・フロリダ。
武浩は、偶然訪れた航空博物館でレストア中の旧日本軍戦闘機「飛燕」と出会う。
その姿に心を動かされた武は、帰国後バイクパーツのレストアを仕事とし、順調に会社を成長させていった。
しかし、日々の忙しさの中で、いつしか “ものづくりの原点” は遠い記憶となっていた。
そんなある日、インターネットオークションで偶然見つけた「飛燕の残骸」を衝動的に落札してしまう。

――なぜ、自分はこの機体を買ったのか?

その問いの答えを探す中で、彼は飛燕の設計者・土井武夫、空を翔けたパイロット・垂井光義という
二人の実在した男たちの存在を知る。
時代を超えて届く彼らの想いに触れたとき、武はある決意をする――。

飛燕にまつわる
3人の男たちplane

飛燕の開発に情熱を燃やした

飛燕の開発に情熱を燃やした

Takeo Doi

(1904年 - 1996年)

山形県出身。東京帝国大学工学部航空学科卒。
川崎重工業の前身である川崎航空機工業において「飛燕」(三式戦闘機)をはじめ
20 機種以上の航空機の設計に携わった、日本を代表する航空機設計者の一人。
零戦の設計者・堀越二郎や日本大学工学部教授・木村秀政とは大学の同期生であり、
戦後初の国産旅客機「YS-11」の開発にも参加、同機の実現に多大な貢献をした。
晩年は川崎重工業の技術顧問や大学の教育者として、後進の指導を行った。
日本の航空機工業界を世界水準に押し上げた一人であり、我が国の航空史に
大きな足跡を残した大立者であった。

飛燕のエースパイロット

飛燕のエースパイロット

Mitsuyoshi Tarui

(1915年 - 1944年)

岡山県出身。北和気尋常小学校高等科卒業。
岡山市天満屋百貨店貸店々員
大日本帝国陸軍の軍人、戦闘機操縦者でエース・パイロット。
最終階級は陸軍中尉。ノモンハン航空戦第2位のエース。
第14飛行団 第68戦隊。
戦死後、大尉に昇進。
武が里帰りさせた飛燕177号機のパイロット。

飛燕を里帰りさせた

飛燕を里帰りさせた

Hiroshi Take

茨城県水戸市出身。旧車の整備・販売のショップとしてドレミコレクションを開業。
レストアやカスタマイズ、リプロダクションパーツの製造など、
旧車に関連する業務を広く手がける。
現在はメーカーとして、オリジナルパーツとリプロダクションパーツ、
コンプリートマシンの製造・販売を行う。
2017年にオーストラリアのコレクターがオークションに出品した実機を落札し、
飛燕の複製を行った。

応援メッセージ

「飛燕」設計者:
土井武夫氏のお孫様

土井 健太郎

祖父が戦前に過ごした欧州の街並みを見せたいと、孫の私達を旅行に招待してくれました。旅の締めくくりとして、英国空軍のハンガーで飛燕の改良型である五式戦闘機と出会いました。機体の修復が行われており、エンジニアと祖父が握手を交わしました。平和であるからこそ、お互いに敬意を払えたのだと思います。技術開発への情熱がどの様に現代へと継承されてきたのかをこの映画で示していただけることを楽しみにしています。

「飛燕」パイロット:
垂井光義氏の甥御様

垂井 長治

第二次世界大戦で伯父、垂井光義が操縦していた戦闘機「飛燕」の実機とレプリカを見て、亡き伯父の足跡を振り返る機会をいただきました。武浩社長様には、原寸大レプリカの組み立てをしていただき、大変感謝しております。また、我々の世代も高齢化し、悲惨な戦争体験を伝えていける時間が残りわずかであることを改めて感じました。10代から20代の若者たちが、この戦闘機で戦い、命を落としていったことでしょう。その方々のことを決して忘れないでいただきたい。同時に、いまだ戦禍で苦しんでおられる国々の現実にも思いを馳せ、この「飛燕」が平和への助力となり、語り部としてずっと残ってほしいと心より願うものです。それを亡き叔父も切に願っていると私は思います。

株式会社ドレミコレクション
代表取締役

武 浩

この映画を通じて、日本のものづくり産業がアジアで唯一飛行機を飛ばした技術力と、現在まで受け継がれてきた職人魂をもう一度奮い立たせてください。また、戦争の記憶を後世に伝えていくためにも、ご家族で平和について話し合うきっかけにしていただければ幸いです。今の平和が80年も続いてきたのは、先人たちのおかげです。私は、愛と平和を願い、土井技師や垂井大尉の生き様、そしてこのプロジェクトに関わった方々の想いを後世に伝えていくことが私の務めだと思っています。

岡山県知事

伊原木 隆太

日米合作長編映画「HIEN」の製作にあたり、ごあいさつを申し上げます。このたび、80 年の時を経て、本県に奇跡的な里帰りを果たした「飛燕」をテーマとした映画が製作されることを大変うれしく思っております。この作品を通じて、県内の多彩なロケーションを多くの方にご覧いただき、本県の魅力をお届けするとともに、平和の尊さが、 次の世代にしっかりと受け継がれることを期待しております。

岡山県浅口市長

栗山 康彦

開発者、エースパイロット、そして現代に蘇らせた者。飛燕にまつわる物語には、三人の運命を感じます。復元を契機に、今、三人に負けない情熱でこの映画製作プロジェクトは進められています。飛燕の復元に込められたものづくりの情熱と平和への想いが、この映画を通じて多くの人々に届くことを切に願い、浅口市は、現代に蘇った飛燕のあるまちとして、映画『HIEN』製作を全力で応援します。

監督・脚本

末次 成人

1977年、神奈川県出身。2006年からシンガポールやベトナムを拠点に様々な映像制作に従事。
2016年に拠点を香川県に移し、『Timeless KOTOHIRA』(17年)『ハルカの陶』(19年)、『いつかの好奇心』(23年)他。